
断ち切り(裁ち落とし)とは? 原稿作成時の注意点まとめ
同人誌の原稿データを作るとき、忘れてはならないのが「断ち切り」です。
この記事では、断ち切り(裁ち落とし)とは何か?の説明から、作成時に注意すべきポイントまで、わかりやすく解説していきます。
断ち切り(裁ち落とし)とは?
断ち切り(裁ち落とし)とは、印刷物が製本される過程で断裁される際に、断裁ずれに備えた予備の印刷範囲のことです。
なぜ断ち切りが必要なのか、というと、印刷物ができあがるまでは大まかに、
- 印刷
- 製本
- 断裁
というフローで進みます。
その際、印刷物を断裁する時に、若干のズレが生じる可能性があるためです。
機械とはいえ、完璧にそのサイズに裁断し続けることは困難な現実があります。
よって、3mm程度の「塗り足し」を作りたいサイズの原寸に加えて、
断ち切りに備えた印刷データを作るのです。
原稿を作る時に注意するべきこと2点
①作成する印刷物の「塗り足しあり」のサイズを確認する
作成データには、原寸(仕上がり)サイズと塗り足し(断ち切り分を考慮した)サイズがあります。
たとえば、B6サイズであれば下記です。
B6の原寸(仕上がり)サイズ
・182mm×128mm
B6の塗り足しありサイズ
・188mm×134mm
仮に原寸サイズで作ってしまうと、本来のサイズから3mm断ち落とされてしまいます。
つまり、意図していない印刷物が出来上がってしまうことになるのです。
印刷所さんには大抵、原寸サイズと塗り足しサイズそれぞれのサイズが示されたページが存在しています。
よって、同人誌を作る際はそのページをしっかりと確認し、うっかり原寸サイズでデータを作ってしまわないようにしましょう。
②仕上がり線より2~3mm離したところに文字を配置する
次に確認したいのは、仕上がり線ギリギリに大切な文字が配置されていないかどうかです。
仕上がり線ギリギリに要素を配置した場合、塗り足しを3mm作成しているとはいえ、裁断時の誤差で文字が切れてしまう可能性があります。
よって、仕上がり線の内側に要素を配置するだけでなく、
仕上がり線よりさらに3~5mm離した場所に絶対に切れてほしくない要素は配置するようにすると安全です。
まとめ
ここまで、断ち切り(裁ち落とし)について説明してきました。
同人誌を作り始めたばかりの頃は、裁ち落としをつけるのを忘れてしまったりして、私自身たくさん失敗をしたりしました。
■参考記事
私が同人誌を作った時にした失敗・もっと早く知っていればよかったことまとめ
今となっては、当時もっとしっかり印刷所さんの説明ページを読んでおけばよかったなあと思います…(笑)
この記事を読んでくださっている方には私と同じ失敗はしてほしくないので、同人誌を作られる際はぜひ、断ち切りに気をつけて、綺麗な新刊を作りましょう!