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2020.06.11

同人イベントにおけるポスターデザインのコツとは?目を引くポスターの作り方をわかりやすく解説!

同人イベントで必ず見かけるのがポスターですよね。でも実際にポスターを作るとなった時、何を載せればいいか、どのようなところに気をつけて作ればいいかよくわからない方も多いのではないでしょうか?この記事では、同人イベントで作成するポスターをデザインするときの作り方について、コツをふまえてかんたんに説明していきます!はじめにポスターサイズを決める同人イベントで使用するポスターを作る時は、まずはじめにポスターサイズを決めます。壁、誕生日席、島中など、配置場所によって適切なポスターサイズは変わってくるためです。壁で小さめのポスターサイズだと目立ちません。逆に、島中で壁と同じレベルの大きさのポスターを掲載すると大きすぎて他のサークルさんの迷惑になってしまいます。配置ごとの最適なポスターサイズについては下記の記事を参考にしていただけたら幸いです。■参考記事同人イベントで最適なポスターサイズとは?おすすめの印刷所まで実例付きで解説デザインに取り掛かる前に整理する3つのことサイズを決めたら次は、デザインに取り掛かる前に以下の3つを整理します。 ポスターを見てほしい人は誰か? 伝えたいことは何か? 伝えたいことの優先順位はどうか?それぞれについて、次の段落からもう少し詳しく説明していきます。①ポスターを見てほしい人は誰か?これは、自分のサークルの本を買いに来てくださる方はどのような方か?を明確にするということです。どのような方に見てほしいかによって、文字や色使い、レイアウトが変わるためです。たとえば、買いに来てくださる方が女性が多そうな本であれば、女性受けのするようなデザインに寄せた方が、目に留めていただきやすくなりそうですよね。そのため、デザインに取り掛かる前にこの部分を整理します。②ポスターで伝えたいことは何か?これは、買いに来てくださる方にどのような情報を伝えるべきか?を明確にするということです。買いに来てくださる方が明確になれば、伝えるべき情報が明らかになるためです。たとえば、頒布する同人誌があるキャラクターのイラスト本であれば、キャラクターのイラストや名前をポスターに入れ込めば、そのキャラクターが好きな方の目に留まりやすくなりますよね。伝えたいこと=○○というキャラクターのイラスト本を頒布している××に配置されたサークルだということであれば、それが伝わるような情報を整理します。③要素の優先順位はどうか?これは、ポスター内の掲載要素の伝えたい強さに優先順位をつけるということです。イベント会場で歩きながら、ポスターに目が留まる時間は多くても3〜4秒のためです。よって、ポスターで伝えられる情報は限られています。本の傾向を伝えたいのか? サークル名をとにかく目立たせたいのか?など、何をどのくらいの強さで伝えたいかを整理していきます。同人イベントポスターデザインの4つのコツ前述の3つの要素が整理できたら、次はいよいよ表層のデザインです。当然ですが、ポスターのレイアウトもテイストも様々な種類があります。よって、整理した情報に合わせた組み合わせを考えていくことになりますが、ここではどのポスターでも使える3つのコツをお伝えできればと思います。①スペース番号をポスター上部に配置する1つ目のコツは、スペース番号をポスター上部に配置することです。理由は、イベントではポスターの中央から下は、売り子さんなどが座ったり立ったりすることから見えなくなるためです。また、自分のサークルを目当てに探している方がいらっしゃった場合、スペース番号を目印に会場を回られることが予想されます。その際、目立つポスターの上部にスペース番号が入っていれば見つけていただきやすくなるため、スペース番号はポスターの上部に配置することをおすすめします。下記のポスターは私がサークル参加した際にスペースに掲載していたポスターデザインですが、実例としてはこのようなかたちで、スペース名をポスター上部に配置できると目立ちます。②要素の優先順位に合わせたジャンプ率を意識する2つ目のコツは、要素の優先順位に合わせたジャンプ率を意識することです。ジャンプ率とは、大きな要素と小さな要素との差分の比率のことです。たとえば下記Aの図は、ジャンプ率が高い例です。一番大きな要素と小さな要素との差が大きいため、ジャンプ率が高いと言えます。一方で、下記Bの図はジャンプ率が低い例です。一番大きな要素と小さな要素との差分が存在しないため、ジャンプ率が低いと言えます。通常、一番大きな要素と小さな要素の差分が小さければ小さいほど、「ジャンプ率が低い」です。このように、ジャンプ率を上手に使うことで、目立たせたい要素とそうでない要素を効果的に見せることができます。よって、デザインに取り掛かる前に整理した要素の優先順位を参考に、優先度の高い要素は大きく、優先度の低い要素は小さくする(=ジャンプ率を意識する)ことで、一番伝えたいことが伝わりやすいポスターになります。③目を引くキャッチコピーを入れる3つ目のコツは、目を引くキャッチコピーを入れることです。言語表現として印象的なキャッチコピーが入ることで、さらに目に留まりやすくなると考えられるためです。また、キャッチコピーには「イメージコピー」と「セールスコピー」の2種類があります。イメージコピーとは、製品や企業の印象を伝えるためのキャッチコピーです。たとえば、 カルピス「カラダにピース」 マクドナルド「i’m lovin’ it」 ロッテ「お口の恋人」などが該当します。言い換えると、ブランドイメージを作り上げるためのキャッチコピーのことです。一方で、セールスコピーとは、相手にすぐに行動を起こさせるためのキャッチコピーです。たとえば、 資料ダウンロードフォームの「無料でダウンロードする」 集客用チラシでの「全額50%OFFセール実施中」などが該当します。役割を混同させないために2種類のキャッチコピーについて説明してきましたが、同人イベントのポスターに使用するキャッチコピーは、この2種類のうち「イメージコピー」です。具体的には、頒布する本の内容や、サークルイメージを伝えるためのキャッチコピーが該当します。下記のポスターは、以前私が同人誌を作成した際に実際に作成したポスターです。実例としてはこのようなかたちで、キャッチコピーをポスターの中に入れこめると「なんだろう?」と一瞬意識の中に引っ掛かりが生まれ、目に留めていただきやすくなります。その他、デザインを上達させるためのコツその他、日頃からPinterestで良いなと思うデザインを収集しておくことで、いざとなった時にデザインの引き出しを増やすことができます。名著『アイデアのつくり方』でも、即ち、アイデアとは既存の要素の組み合わせ以外の何ものでもないということである。引用:『アイデアのつくり方』ジェームス W.ヤングと述べられているように、どんなデザインアイデアも無から生み出されることはなく、既存の要素の新しい組み合わせからできています。よって、日頃から良いなと思うデザインを集めておくことをおすすめします。リンクまた、デザインについてもっと知りたい! という方には、デザインにあたって基本となる4つの原則について説明した下記記事も参考にしていただけると幸いです。■参考記事デザインの4大原則「近接」「整列」「反復」「対比」とは?まとめここまで、同人イベントで作成するポスターをデザインするときの作り方について、コツをふまえて説明してきました。 はじめにポスターサイズを決める ポスターを見てほしい人は誰か?伝えたいことは何か?伝えたいことの優先順位はどうか?を整理する 3つのコツを意識してポスターをデザインする上記を念頭に置きながらポスターデザインにチャレンジしていただき、少しでも魅力的なポスター作成の一助となれたら嬉しいなと思います!